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サムスン*1のお店の広告を作り変えたり、バナーを掲げ、私たちの思いを伝えた去年の冬を覚えていますか?

再建中のベルリン王宮の建設現場の上から、サムスンに自然エネルギー100%を約束するよう伝えました。
 

他にも、こんなことも。

グリーンピースがベルリンと台北で、平昌冬季五輪大会の公式スポンサーのサムスンにうったえました。
 

このビデオをシェアしたことも、覚えていますか? 

 

サムスン、自然エネルギー100%へ!

数ヶ月にわたる世界中の5万人を超える人々の声によって、ついにサムスンが私たちからの「自然エネルギー100%を約束する」という要望に応えました! すごいニュースだと思いませんか? これは地球にとっても、何億もの人々にとっても、自然エネルギーにあふれた未来のための大きな一歩となりました。 

サムスンが約束したことは?

1:アメリカ、ヨーロッパ、中国において、2020年までに自然エネルギーを100%を目指すと約束

(自社オフィスだけでなく、これらの地域にあるすべての製造工場も含む) 

2:主要な半導体工場がある施設内で、太陽光発電および地熱発電設備を導入すると約束。

サムスンはまた、韓国政府が掲げている2030年までに自然エネルギーを20%まで増やすという計画を後押しするとも約束しています。

3:来年には、カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)のサプライチェーンプログラム*2に参加すると約束。

これによって、気候変動リスクの特定と対策が可能となり、サプライチェーンにおけるエネルギーシフトを進めることができます。

 

この約束は何を意味するの?

これは、重要な第一歩です。サムスンがスマホなどを製造することによって発生する大量の環境負荷を削減するための第一歩です。サムスンは2016年の1年間だけでも、毎時16,000ギガワット以上のエネルギーを使用したにも関わらず、自然エネルギーの使用はそのうちのわずか1%でした*3。この使用量は、ドミニカ共和国と同じくらいの使用量です! つまり、この約束がきちんと実行されることで、サムスンが主な製造拠点をおき、化石燃料に大きく依存する中国や韓国での脱石炭化が進むことにつながります。

サムスンのような大企業がもっと環境への影響を意識して、意欲的な行動を見せれば、気候変動が破壊的な影響を及ぼす前に、自然エネルギーにあふれた社会に変えていくことができるでしょう。

気候変動を止めるために世界が合意したパリ協定では、地球の平均気温上昇を産業革命前と比べて2度より十分低く保ち、1.5度に抑える努力をすることを定めています。しかし、現在すでに平均気温は1度上昇しているとも言われています*4。だからこそ、石炭などの化石燃料から排出される温室効果ガスを一刻も早くなくし、自然エネルギーに大きく転換していくことが急がれているのです

今後は、サムスンがどのようにしてこの約束を守っていくかが鍵となります。実際に自然エネルギーを増やし、ほかの主要な製造拠点であるベトナムなどでも同様の目標と行動が期待されています。

 

応援してくださったみなさんに、これからも一緒に見守っていただけると嬉しいです。

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サムスンのプレスリリースはこちらから

*1:ここでいう「サムスン」とはサムスン電子のことを指しています
*2:https://www.cdp.net/ja/supply-chain
*3:http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/Guide-to-Greener-Electronics-2017-JP.pdf
*4:https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG25H53_V21C15A1CR8000/

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