こんにちは、インターンの河津です。

6月27日に、公益財団法人 国際開発救援財団(FIDR)主催のFIDRカフェ ~知ること、話すことからはじめよう、国際協力~というイベントに参加してきました。

本当にありがたいことに、インターンとしてこのような多岐分野に渡りイベントに参加する機会を頂いてます♪

今回の目的

イベントに参加した目的は、国際団体がどのように社会問題を、日本に住む一般市民の方に、メッセージを伝えているのかを知ることでした。

日本では、国内外のNGO、NPOその他の形態の団体の活動を知る機会が少ないなと思っていました。私自身、学生として今回のイベントのように、具体的な活動事業を公開し、知ってもらおうとする団体の姿勢は素晴らしいと思いました。それに加え、グリーンピース・ジャパンのインターンとして働き初めて、団体のビジョンを理解できたり、社会で起こっている問題に積極的に目を向けることができる環境のおかげで、見える世界もずいぶん変わってくるものなんです。

さて、そんな中、今回おじゃましたのは、ネパール・カンボジア・ベトナム・日本に拠点のあるFIDRさん。当日は、ベトナムで行っている少数民族のカトゥー族への開発支援についてお話です。

ベトナムでは、キン族が86%、そして残りは約53民族の少数民族からなります。少数民族の方々は、言語や文化も異なる人々が山岳地帯に住む傾向にあるそうです。現実には、経済・情報・機会格差など、見えない格差が大きな問題となっているそうです。

「地域の宝探しを支援する」

FIDRさんの事業活動の中で印象に残ったことは、「何か支援をもらえるというマインドセットを持つ受け身の体制ではなく、主体的に事業を行ってもらえるような支援行っている」ということです。

どうしても開発支援となると、与えてもらえるというマインドセットが現地の方々が持つ傾向があるそうです。もちろん先進国の考えの押し付けにもなりかねません。そこで、地域の住民自らで地域の”宝探し”をしてもらう、そんな支援事業を行っているそうです。その基盤をつくるために、子どもの栄養改善事業、食料生産支援事業、地域活性化の為の人材育成事業を行っているとのこと。

現在では、カトゥー族の方々は都市部からの観光誘致に加え、地産地消を主に、伝統的な織物やカゴ販売(上記写真)など、地域活性化のための宝物探しを積極的に取り組んでいるそうです♪

“与える”ではなく”後押し”する支援のカタチ

次に、「社会は子どもを守る責任がある」ということ。

当たり前じゃないか、そう思う方は多いかもしれません。でも、今一度考えてみてほしいです。子ども→家族→地域社会という組織の構造により、子どもは自分で身を守ることはできません。

ベトナムの開発支援でも、子どもを守るために、住民自らが課題に向き合い、解決に向け行動を実施できる長期的な体制の強化が必要だと、広報の狩野さんはいいます。

今回のイベントを通して、持続可能な支援には、外部からの与える支援ではなく、地域の宝物を後押しする、そんな社会包摂的な支援が必要なのだと思いました。これは、日本の地方創生・地方再生にもいえることですよね。

さらに、個人的に感じたことは、問題を伝えることの難しさです。ある社会問題には、コインの裏と表のように、視点を変えると、表裏一体ということだってあります。

社会問題を伝える時に、ネガティブなことだけに焦点をあてるのか、それとも、結果としてポジティブな成果を報告するのか、伝えるタイミングで大きくオーディエンスの理解や反応も変わってきますよね。

グリーンピースのインターンとしても、今すぐに対応しなければならない深刻な環境問題であると伝えると同時に、改善へ向けた前向きなビジョン、そして市民の方々と一緒に社会を変えるそのようなメッセージを発信していきたいと思います。

広報の狩野さんとタインさん、快く写真撮影に応じてくださいました♪

途上国の開発支援とグリーンピース、一見つながりがないようにも思えても、目指すのは誰一人社会からこぼれ落ちることのない、より良い社会です。少しでも、活動をしている方々に、ぜひ直接会いにいってみてください。

私の大好きな、故スティーブ・ジョブスの言葉、”Connecting dots”(点と点をつなぐ)。社会問題を知る経験(点)をすることにより、自身の想像力でその点をさらなる活動へと繋ぎつづける、そんな経験を一緒にしませんか?

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