みなさんこんにちは、食と農業担当の関根です。

2018年9月からはすべてのネオニコチノイド系農薬の使用を禁止にすることも決めたフランス。農地の5%を有機農業が占め[*1]、オーガニックをサポートするしくみも進んでいます。

そんな折、農薬の使用削減を後押しする興味深い研究が発表されました。

フランス国立農業研究所(INRA)が今年の3月、国内946か所の農地※で調査を行ない、農薬の使用量が少なくても収量や収益が減ることはほとんどないという結果を発表しました[*2]。
対象となった農地の77%で、農薬の使用量が少なくても、生産性や収益性を損なわないことが明らかになったのです。

※有機農業ではない農地で農薬の使用量に差のある様々な農地

また、調査した農地の約6割で、収量と収益に悪影響を及ぼすことなく、農薬の総使用量を42%削減することができると推測しています。農薬の種類別では、除草剤では37%、殺菌剤では47%、そして殺虫剤では60%も削減できるだろうとしています。

Super Halle is a new supermarket that only stocks ecological food.

農薬使用量の多い日本でも、こうした農薬を減らす具体的な可能性について、全国的な調査が早急に必要です。
農林水産省は農薬を減らすことについて「日本はヨーロッパとは気候や作物が違うから、難しい」「日本の消費者には見た目も大事だから難しい」といいます。まるで、農薬を多く使うのは農家や消費者のせいだ、といわんばかり。
でもそれは実態とは違います!

実際は、
日本の農家の二人に一人がオーガニックにしたいと思い[*3]、
農業を始めたい人の93%が有機農業に興味があり[*4]、
お米の見た目のために農薬をかけてもいいと思わない消費者が85%もいるんです[*5]。

農家・消費者・売り手が一緒になって、安全な食、農、環境を守りましょう!

私たちも一緒に声を上げて、ネオニコチノイド系農薬をムダに使わせる政策の見直しを、確実なものにしませんか?
制度の見直しが行われる2019年8月までに、消費者の声が十分大きくなっていることが重要です。

今、あなたのちからが必要です。

▼いますぐ下の画像をクリック。20秒で出来るアクションです

*1 FIBL&IFOAM “The world of organic agriculture – statics and emerging trends 2017”

*2・Nature Asia2017-2-28 農薬を減らしても作物は育つ
有機農業ニュースクリップ 2017.03.02 No.771すぐにも農薬の大幅削減が可能ーフランスで大規模な分析
*3 農林水産省「有機農業をはじめとする環境保全型農業に関する意識・意向調査結果」
*4 「有機農業の推進について」農林水産省2015年
*5 グリーンピースレポート「有機農産物と農薬に関する消費者意識調査」2016

グリーンピースは、政府や企業からお金をもらっていません。独立した立場だからこそできる活動で、私たちの知らないところで進む環境破壊や生態系への影響を明らかにしています。寄付という形でも一緒にグリーンピースを応援していただけませんか?

寄付する 

こちらもオススメ

農家と一緒に変えよう いつものスーパーでオーガニックを

山火事と放射能ーーチェルノブイリの学び

遠洋漁船が「大海の孤島」に…タイ水産業界で人権侵害・違法漁業が終わらない理由

スーパーと生協、3社が「オーガニックの取り扱いを増やす」と回答!

緊急!新しいネオニコ系農薬、解禁間近。パブコメ・署名で止めよう!

脱ネオニコに向かう欧州−ネオニコ系農薬3種を全面禁止へ

日本もはじめました!チリの海をサーモン養殖の影響から守る署名

Yearly Harvest at Ecological Rice Farm in Japan. © Viktor Cibulka / Greenpeace
より安全なお米まであと一歩!

お米にムダに農薬を使わせる制度を見直してください

参加する
グリーンピース・ジャパン

ライターについて

グリーンピース・ジャパン
グリーンピースは、環境保護と平和を願う市民の立場で活動する国際環境NGOです。世界中の300万人以上の人々からの寄付に支えられ、企業や政府、一般の人々により良い代替策を求める活動を行っています。ぜひ私たちと一緒に、行動してください。

Comments

あなたの返答を残す