こんにちは、エネルギー担当の高田です。
まもなく、東日本大震災と福島第一原発事故から2年になります。
いまも16万人以上の方が避難を強いられ、たくさんの人生を変えてしまった原発事故。
東京電力と政府に責任があるのはもちろんですが、他の当事者はどうでしょうか。
■ 福島第一原発の原子炉をつくったのは?
日本企業で原子炉をつくっているのは、日立、東芝、三菱重工業の3社です。
炊飯器やエアコンでおなじみのメーカーですが、原発の原子炉もつくっているのです。
福島第一原発の場合、発電所を運転していたのは東京電力、原子炉をつくったのは日立、東芝、そしてアメリカに本社があるGE(ゼネラル・エレクトリック)*でした。
(*GEと日立は現在、原発事業を経営統合しています)
■ つくった原子炉が大事故を起こした責任は?
新しい家電を発売するときには、あんなにいろいろ宣伝をするメーカーさん。
ところが、大事故を起こした自社の商品=原子炉について、事故の責任をどう考えているか、公式見解の発表はありません。
そこで、グリーンピースは原子炉メーカー3社に直接聞いてみました。
以下で、グリーンピースから3社に送付したお手紙(質問付き)と各社からの回答をご紹介します。
■グリーンピースが3社に送付した手紙(2013年1月22日付)
(社名をクリックすると、実際に送付した手紙が見られます)
■3社からの回答(2013年2月8日付)
(社名をクリックすると、実際に送付した手紙が見られます)
- 日立製作所 回答(日立GEニュークリア・エナジー含む)
日立さんは、例えば「今後も原子炉の製造を続けるお考えですか?」との質問に、
「地球環境保護の観点からも需要なエネルギー源の一つと認識して」いるので、原子炉の製造を今後も続けるつもりだとお答えになっています。
- 東芝 回答 (社名をクリックすると、実際に送付した手紙が見られます)
東芝さんは、例えば「原子炉メーカーとして、貴社に福島第一原発事故の責任があるとお考えですか?」との質問に、
「当社は福島第一原子力発電所事故につき法的に責任を負担するものではありません」としています。
- 三菱重工業 回答 (社名をクリックすると、実際に送付した手紙が見られます)
三菱重工さんは、例えば「現在、原子炉は製造物責任法の適用外とされていますが、福島第一原発事故の被害の状況を考えたとき、原子炉メーカーの責任はどのようにあるべきとお考えですか」との質問に、
「国の法制度に関するご質問につきましては、弊社が回答する立場にないため、回答を差し控えさせていただきます」としています。
メーカーのみなさま、締め切りまでにご回答いただき、どうもありがとうございました。
グリーンピースでは、今回3社からお答えいただいた内容について、お返事とそれにもとづく3つの要請をお送りしました。
その内容は別途、このブログでお知らせします。
事故をくりかえさないために、原発にもメーカー責任を。
いっしょに、原発のない明日をつくりましょう!
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