地方議会から「集団的自衛権にNO」を

記事 - 2014-10-01
2014年10月1日、グリーンピースは東京都に、「集団的自衛権の行使を容認する閣議決定の見直し」を求める陳情書を提出しました。陳情書は誰でも提出できます。あなたも自分の住む街から「集団的自衛権にNO」を広げませんか?

グリーンピースは東京都に陳情書を提出しました

2014年10月1日、グリーンピースは東京都に、「集団的自衛権の行使を容認する閣議決定の見直し」を求める陳情書を提出しました。

その後約1か月間賛同署名を募り、792筆のご参加をいただきました。
東京都の規定により直筆署名のみ有効でしたので、郵送、手渡しなどお手数をおかけしましたが、たくさんのご賛同をありがとうございました。
みなさまのご署名は、2014年11月19日に、東京都議会に提出しました。

2014年10月1日提出

東京都議会議長
吉野利明  様

郵便番号160-0023
東京都新宿区西新宿8-13-11 NFビル2F
電話番号03-5338-9800
一般社団法人グリーンピース・ジャパン
事務局長 佐藤 潤一

(願意)
国の集団的自衛権行使容認の閣議決定の見直しと、国民の意思を反映するために国会での議論及び国民的議論の場を持つことを求める意見書を採択していただきたい。

(理由)
武力紛争が依然として絶えない国際社会において、武力の行使を放棄し、戦力をもたず、交戦権をみとめないことを規定して、徹底した恒久平和主義を実現しようとすることを掲げた憲法9条の精神は、今日ますますその存在意義を増しています。

これまで、日本政府は「憲法9条下において許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであり、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって、憲法上許されない」との見解(1981年5月政府答弁書)を踏襲してきました。

しかし、平成26年7月1日、安倍内閣は、憲法の解釈変更によって集団的自衛権の行使を認める解釈をするという閣議決定を行いました。これは、国民の平和的生存権が否定されようとしていることに他なりません。

集団的自衛権の行使容認は、日本国民が約70年間守ってきた平和を手放し、国際社会に対して日本が「敵と味方」の線引きを始めると宣言することを意味します。それは、人を殺し殺され、環境を破壊する戦争に巻き込まれ、国内外でテロの標的になる危険を招きます。

日本の恒久平和主義は世界の多くの国や地域から認識され、敵味方の線引きをしない「平和のブランド」として国民の安全を守ってきました。平和主義を貫き、「敵」をつくらない、武力に頼らない叡智をつくした外交努力こそが、戦争に巻き込まれず、市民の安全を守る最大の自衛と言えます。

そもそも憲法が制定された当初からの目的は、時の政府が国家権力を乱用するのを防ぎ、国民の基本的人権を守るためでした。

憲法前文は、「われらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」と述べています。
集団的自衛権の行使容認の閣議決定は、この前文とあらゆる部分で矛盾しています。

平和主義は憲法の基本原理に関わるものです。これを、国民の意思を直接問う手続を経ることもなく、国会での満足な議論さえせずに、内閣の判断で変更することは、立憲主義、国民主権を根本からゆるがすものです。

東京都は、約70年に及ぶ平和を守ってきたこの国の首都として、そして平和の祭典である2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催都市として、恒久平和の実現のため、日本が敵味方の線引きにつながる集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に対して、無批判に受け入れることは許されません。

私も賛同します。音楽評論・作詞 湯川れい子さん

集団的自衛権を持って、非戦闘地域を選んで兵を出すと言っても、そこで突然戦闘が始まったら、トモダチを助けないで逃げ出すのでしょうか?
そんな事が本当にできると?

その結果、日本が戦闘に巻き込まれたら、24万人の自衛官では、とても本土は守れません。
となったら、徴兵制度もやむを得ない、と言うことになるでしょう。

それだけは、絶対に、絶対にイヤです。

あなたにできる2つのこと

1. このページをツイッター、フェイスブック、ブログで広める

たくさんの人に知らせて仲間を増やすことが世論を作り、政府を動かすきっかけになります。

 

2. あなたの住む街の自治体に陳情書を出す

「陳情」とは、地域の政治に関することや地域の身近な問題について、住民の意見や要望などを直接地方議会に提案できる制度です。
法律で定められた国民の権利で、陳情書は誰でも提出することができます。

グリーンピースが提出した陳情書は、宛先と差出人を変えればあなたの街でもそのまま使えます。(→オリンピック、パラリンピックの招致都市という一文があるので、この部分は工夫してください。)
身近な町議会や市議会に提出して、あなたの街から平和を広げませんか?

陳情書の提出方法などは、自治体によって少しずつ違います。
まず最初に、あなたの街の議会の「事務局」に電話で質問したり、ホームページを見たりして、
・提出の方法
・陳情書の書き方(字数制限、形式など)
・提出の時期
を確認しましょう。

「私たちも出しました!」

  • T.T.さん
  • 【提出日】 平成26年10月22日
  • 【提出先】 静岡県磐田市議会議長
  • 【陳情書の題名】
    「集団的自衛権の行使を容認する閣議決定の見直し等を求める意見書の採択 に関する陳情書」
  • 【これから提出する方へのメッセージ】
    保守会派多数の地方議会でも、民主主義を真剣に考える議員の多いところでは意見書を採択しています。改憲の賛否とは切り離して、立憲民主主義を守る立場で提案すると同時に、どの会派、どの議員が、どういう意見を述べるかをチェックしましょう。
  • 城山大賢さん(+45名分の陳情署名 )
  • 【提出日】 平成26年7月1日と9月1日
  • 【提出先】 広島県安芸太田町議会
    その後町議会で採択され、平成26年9月17日に衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣へ提出
  • 【陳情書の題名】
    「集団的自衛権について閣議決定の取り消しを求める陳情」
  • 【これから提出する方へのメッセージ】
    とにかく一人でも陳情できますから、陳情すれば、議員に検討してもらえることになります。
  • J.S.さん
  • 【提出日】 平成26年10月27日
  • 【提出先】 東京都町田市議会議会
  • 【陳情書の題名】
    「集団的自衛権の行使を容認する閣議決定の見直し等を求める意見書の採択 に関する陳情書」
    (グリーンピースの陳情書を利用し、自分の街に合うよう必要な部分を変更。)
  • 【これから提出する方へのメッセージ】
    陳情書を市議会に提出に行くというとハードルが高そうですが、市役所に住民票を取りに行く感覚でまずは一度ためしてみてください。一度実行してみると、もっと意見を提出してみようと思えると思います。

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